WordPress公式テーマLightningについて
Lightningはデザイン・ソースコードともにシンプルでカスタマイズしやすいWordPress公式テーマです。
CSSフレームワークの定番 twitter Bootstrap を採用しているので、グリッド・システムやボタンなど、様々な装飾も活用できます。
詳しくはLightning公式サイトを参照ください。
多機能統合型プラグイン VK All in One Expansion Unit について
Lightningはシンプルである事を大前提に開発したので、機能は極めて少ないです。これを補うのが同時開発した多機能統合型プラグイン VK All in one Expansion Unit (以後 ExUnit)です。
ExUnit はBizVektorに実装されている SNS連携やGoogleAnalyticsのトラッキングコード出力などはもちろん、子ページインデックス機能やページ下部への問い合わせ情報表示やHTMLサイトマップページ自動出力、PRエリアウィジェット、広告の一括挿入や関連記事表示などに加えて、プロフィールウィジェットやCTA表示機能など様々な機能が使えます。
また、プラグインなので、テーマを変更しても利用できるのが大きな特徴です。
- Bootstrapベースで開発されているので、Bootstrap以外のテーマで利用した場合はプラグインが出力するBootstrapのCSSとテーマのCSSが干渉して、CSSの修正が必要になる事があります。
- LightningのようにBootstrapベースで作成されたテーマでは、プラグイン側でもBootstrapのCSSを出力すると二重出力になってしまうので、プラグインからはBootstrapのCSSを出力しないように設定できます。
- 現状BizVektorではCSSが干渉するので一部レイアウトが崩れます。この問題については今後修正する予定です。
Lightning+ExUnit 開発の経緯
BizVektorというビジネス/ブログ向け高機能テーマがありながら、Lightning + ExUnit を開発したのは以下の理由です。
WordPress公式ディレクトリにアップするには機能はテーマに含めてはいけない
そもそもBizVektor開発当初はWordPress公式ディレクトリに掲載する事は全く想定していませんでした。
しかし、やはり管理画面から簡単にダウンロード・更新が出来た方が楽だし、公式の方が世界中の人にも使ってもらえるというメリットがあります。
そこで、後からBizVektorをWordPress公式にアップしようとしたのですが『機能に関する部分はプラグインでやるべし』との事で、BizVektor最大のアドバンテージである『多機能』は公式ディレクトリには一緒に連れていけないという問題がありました。
よって、機能を大幅に削減したBizVektor Global Edition として公式に登録しましたが、やはり中途半端に多機能なテーマとなってしまいました。
テーマに機能を組み込んでしまったが故にVektorのクリエイティブの幅に制約が出来てしまった
BizVektorにたくさんの機能を詰め込んでしまったので、株式会社ベクトルが制作するウェブサイトはBizVektorベースで作る事が多くなり、新しいCSSフレームワークやレイアウトを試す機会が減って、最新の技術を採用しにくいという弊害も出てきました。
機能が多いので、初心者がカスタマイズするには敷居が高いという声が多かった。
これについては、実は
- ファイル数が多いと言っても機能面は一つのフォルダにまとめていたので、カスタマイズの対象となるようなテーマファイルはさほど多くない。
- テンプレートファイル数が多いのは、部分的に子テーマでカスタマイズしやすいように小分けにしていたので、構造を少しだけ理解すれば今の仕様の方が柔軟にカスタマイズ出来る。
- HTMLやPHP、CSSの知識がなくても管理画面からのカスタマイズが出来るようにプログラムが書かれているので、直接テーマファイルを改変したい人にはわかりにくかった。
という状態で、カスタマイズしやすいように考慮して制作はしてあるのですが、単純にファイル数が多かったり、ウェブ制作の知識がないと難しく見えるので、テンプレート構成はよりをよりシンプルにしたものが求められていました。
テーマレビューには非常に時間がかかる
更に、テーマをWordPressの公式ディレクトリに登録するには、人間がソースコードを見てチェックするので、機能が多ければ多いほど時間がかかったり、差し戻しされる可能性が高くなり、加えて、アップデートでもレビュー待ちで時間がかかります。
一方でプラグインは一度承認されていれば公式ディレクトリへのアップデートも自由に行えるので、テーマは可能な限り最小構成として、プラグインに切り分けられるものはプラグインで管理した方が、更新もすぐに反映できるというメリットがありました。
案件毎にスクラッチ開発する場合、各ページのタイトルやメタタグなど毎回いろいろ手間がかかる
BizVektorベースではなく、ゼロからウェブサイト(案件用のWordPressテーマ)を作る場合、今までの案件やプラグインで使用したソースコードがあるとは言え、いろいろなソースコード集めてきて貼り付けて動作検証するのはやはり時間がかかってしまいます。
しかもCMSでは様々な使用を想定して作らなければいけないので、目に見えにくい構築箇所が実際はかなり多く、構築の度に潰していくのは本当に時間がかかるので、多くの案件で共通して利用する部分をプラグイン化するする事で開発効率を上げ、テーマ(外観)に囚われないサイト構築が可能になりました。
多機能なテーマが増える中、その方式に対する反発
やはり機能がテーマに依存してしまうと、テーマを変えたくても変えられなくなってしまう。これはWordPressの方向性の通り、機能面はプラグインで構築するべき。
BizVektor作ったお前が言うなですが…
以上のような経緯から、シンプルなWordPress公式テーマ + 多機能なWordPress公式プラグイン という形態で開発しました。
BizVektor と Lightning の位置づけと今後について
以上のような経緯で Lightning + ExUnit を開発し、ExUnitはBizVektorよりも細かい設定が出来るものになっていますが・・・多機能&自由度が高いという事はやはりその分設定手順・項目が多くならざるを得ません。
Lightning+ExUnitを作った上で改めて見直すと、初心者が最初にサイトを構築するにはBizVektorの方がわかりやすいです。
よって、BizVektorも継続して開発を行います。
位置づけとしては
- BizVektor
- ビジネス向けのホームページを必要とするWordPress初心者・サイトを自分で使うエンドユーザー向け
- Lightning + ExUnit
- ウェブ制作会社 / ブロガー向け
という形になります。
BizVektor に加えて Lightning + ExUnit をよろしくお願いいたします。