WordPress用の無料のローカル開発ツール DevKinstaを使ってみた!

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WordPressの運用に特化したホスティングサービス「Kinsta」が無料で提供しているローカル開発ツール「Devkinsta」のインストールから基本的な使い方までをご紹介します。

「DevKinsta」がリリースされてから気になっている方、直感的に操作できるローカル開発ツールをお探しの方向けに書いています。この記事を読むことで、インストール時に手間取りそうな部分を事前確認しながら、DevKinstaの使い方を知ることができます。

Kinstaとは?

Kinstaは、WordPressの運用に特化したクラウドベースのホスティングサービスです。2013年に米国で設立後、世界各国にユーザーがいます。公式日本語サイトのコンテンツがとても充実しているので、日本市場へのサービス展開に積極的な印象です。

無料のローカル開発ツール DevKinstaとは?

DevKinstaは誰でも無料で利用できるローカル開発ツールです。WindowsとMacで利用でき、いずれLinuxにも対応する予定らしいです。DevKinstaがあれば自身のPC上でWordPressサイトを簡単に構築し、開発やテストを行えます。

DevKinstaのインストール前に

DevKinsta システム要件

DevKinstaの詳しいシステム要件・ハードウェアの前提条件については公式サイトにてご確認ください。特にWindowsユーザーで今まで仮想環境を構築したことがないマシンの場合は要チェックです

DevKinstaを使うにはDocker Desktopが必要

というわけでDevKinstaのシステム要件の通り、DevKinstaにはDocker Desktopが必要です。入っていないマシンの場合、DevKinstaの初回実行時に自動的にDocker Desktopがインストールされるようです。そのため、Docker ドキュメント日本語化プロジェクトにある各OSのシステム要件もチェックしておくとよいかも。下記ページにてご参考にどうぞ。


すでにDockerを開発環境に使っている人はよいですが、私のようにDockerを使ったことがない人は、インストール時に少し手間取るかもしれません、、

Docker Desktopとは

Docker Desktopとは、コンテナでアプリケーションを構築 / 実行 / 共有 するために必要な土台となる構築ツールです。詳しくはDocker ドキュメント日本語化プロジェクトでご確認ください。

DevKinsta インストール方法

KinstaのYouTube公式チャンネルでDevKinstaのインストール手順が公開されています。簡単な流れであればこの動画で確認できます。(YouTube上で字幕がオンであれば日本語字幕が表示されます。)

DevKinstaをダウンロード

DevKinsta 公式サイト で「DevKinstaをダウンロード」をクリックしてください。

名前とメールアドレスの登録が必要ですので入力しましょう。

自動的にダウンロードが始まらない場合は、該当するOSのリンクをクリックしてください。

STEP
1

DevKinstaをインストール

Macの場合

ダウンロードしたファイルを開いてDevKinstaをApplicationsフォルダへドラッグします。DevKinstaアイコンをダブルクリックし設定を開始します。

Windowsの場合

ダウンロードしたファイルを開くとウィザードが表示します。画面に従い進んでください。

「DevKinstaを実行」にデフォルトでチェックが入っているのでそのまま「完了」をクリックしてください。DevKinstaの設定を開始します。

STEP
2

DevKinsta初回実行時

DevKinstaの初回実行時にDockerが入っていないと自動的にダウンロードが始まるようです。Dockerのインストール・起動までしばらく待ちます。

エラーコードが表示されたら?

エラーでストップした場合は、DevKinsta公式サイトでエラーコードの内容を確認してみてください。

M1 Macの場合

途中で上記エラーが表示し中断してしまいますが、M1搭載Macに対応したプレビュー版 Docker Desktop for M1 (Preview7)を入れることでDevKinstaが起動しましたので、自己責任でお試しください。なお、プレビュー版はDocker公式ブログからダウンロード可能です。

https://www.docker.com/blog/download-and-try-the-tech-preview-of-docker-desktop-for-m1/

Windows 10 Homeの場合

途中で上記メッセージが表示された場合、別途Linuxカーネル更新プログラムを更新する必要があります。記載されているリンク先へ移動し、手順を確認の上で実施してください。

STEP
3

DevKinstaが起動

DevKinstaが起動しました!インストール完了です。

STEP
4

DevKinstaの設定

DevKinstaの設定を確認してみましょう。左下の歯車アイコンをクリックしてください。

特に便利だなと思ったのは、デフォルトのユーザー名とパスワードを設定できる点です。次回サイト作成時にちょっと時間の節約になりますね。

3つの新規サイト作成方法

新規サイト作成方法は3つあります。それぞれ簡単にご紹介します。

なお、KinstaのYouTube公式チャンネルでは、基本的な使い方についても公開されています。特に、この後ご紹介する「Kinstaからインポート」は、Kinstaユーザーでないと画面の確認ができない部分ですが、動画を見ることでイメージできました。

新規WordPressサイト(1つ目)

「新規WordPressサイト」をクリック

STEP
1

サイト名 / ユーザー名 / パスワード を入力し「サイト作成」

Nginx、PHP、MySQLの構成が自動的に行われ、最新バージョンのWordPressがインストールされます。画面右下「新規サイト作成」をクリックすると作成中の状況を確認することができます。

STEP
2

サイト作成完了 / 管理画面へ

作成完了後「サイト情報」画面になります。「サイトを開く」をクリックするとWordPressデフォルトテーマでサイトが表示されます。「WP管理者」をクリックするとWordPressのログインページが開きます。

STEP
3

ダッシュボードへログイン後、言語設定を変更する

初期設定では英語表記のため、必要に応じて「Setting」>「General」から変更します。ここまで簡単!

STEP
4

Kinstaからインポート(2つ目)

次は、Kinstaを利用しているユーザー限定の機能です。

クリックするとKinstaへのログイン画面が表示します。ログイン後、インポート可能なサイトがリスト表示されるようです。とても便利ですね。

カスタムサイト(3つ目)

最後は、上級ユーザー向けの機能です。

サイト作成前に各設定を個別にカスタマイズできます。PHP8.0も選択可能。マルチサイトもサポートしていて、サブディレクトリ型・サブドドメイン型を選べるようになっています。

サイト情報画面について

作成したサイトの詳細な情報の確認などができます。

Kinstaのステージング環境に公開できる

Kinstaユーザーであれば、ローカルからサーバー上のステージング環境へ直接アップロードできるようです。(Kinstaではサーバー上に本番環境とステージング環境の両方が用意されています)

データベースマネージャーでAdminerが起動

「データベースマネージャー」をクリックするとAdminerが起動します。

サイトパスの確認 / SSL化が簡単

イシカワ

ケースとしては少ないですが、Local by Flywheel だとSSL解除が簡単にできないので良いですね。

WP_DEBUGを有効

デバッグモードの有効も簡単!オンにするだけ。

イシカワ

細かいところですが WP_DEBUG を wp-config で直接確認しなくてもできるのは楽ですねー。

MailHogを使ってメール送信テストも可能

開発者向けのメールテストのためのツール「MailHog」を使ってメール送信テストできます。電子メールは外部に送信されず、DevKinsta内にのみ表示されます。

DevKinstaは直感的に操作できてオススメ

色々書きましたが、普段ローカル環境にLocal by Flywheelをお使いの人などは、きっとすぐDevKinstaに慣れると思います。Docker Desktopのインストールさえクリアできれば、DevKinsta内は直感的に操作できるので、初心者の方でも使いやすくオススメします。

以上、WordPress用の無料のローカル開発ツール DevKinstaを使ってみた、でした!

この記事を書いた人

ササキ カオリ
ササキ カオリ
株式会社ベクトルでリモートワークしながら某レンタルサーバー会社にも時々勤務しているパラレルワーカーです。WordCamp Osaka 2019登壇しました。フジロックが好き。
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