先日開催された WordBench Nagano Special 2018!!! に登壇してきました。
今回の登壇は実は今まで屈指の危うさだったのですが、終わってみるとその実りの多さを再認識出来たイベントでした。そんな裏側を書きたいと思います。
当初話せるようなネタはなかった
僕個人としては近年新しい事にはなかなか手を出す事が出来ず、従来通りの手法での開発の維持で手一杯でした。
そんな状況だったので、例えば前回の登壇である WordCamp Kyoto 2017 では「 愛と涙のWordPress無理やりカスタマイズ事例集」という、新しい技術や独自の戦略的な内容ではない従来通りのPHPでの開発経験を食いつぶして凌いだ登壇でした。
※とは言え現在も今後もWordPressの開発においてPHPの占める割合は多く、現場での応用事例としては価値のある内容をお話できたと自負しています。
手を挙げる勇気
WordBench Nagano Special は昨年も開催されていて、その時にはライトニングトークで「見積書・請求書管理用WordPressテーマ BillVektor」を紹介させていただいたのですが、今年もNagano Specialを開催するような投稿をSNSで見たと思ったら登壇者用のFacebookグループに突然拉致されまして…(笑)。
ちょっと仕事がいろいろ押しているので、「登壇の準備する余裕ないから無理だよな〜」とか毎度の事ながら思いつつも毎度の事ながら登壇させていただく事にしました。
セミナーなどの開催を検討する時は「今のこの案件が区切りついたら何か登壇の準備しよう」とか思っても、結局は区切りがつく前に別の仕事が入ってきたりで、“これが終わったら”なんて思ってたらセミナーの準備する時間なんて永遠に出来ないんですよ。
だから毎回の事なのですが、WordCampなど話す機会がある時は、「話すネタがない」とか「時間がない」とか、百も承知だけど手を挙げる事を意識しています。
それで指名いただける事は大変光栄ですし、登壇者する方ってみなさん第一線で活躍されてる方ばかりなので、そういう登壇者の方にも自分を覚えて貰えるようになります。
一番勉強になるのは登壇者
今回は「登壇」が先に決定したけれども正直なところ話せるようなネタが手元にありませんでした。何かないかなと考えたところ、WordPress5.0から実装される予定の新エディタ Gutenberg にいろいろと対応しないといけないので、その事を話そうと思いましたが、Gutenbergに関しては他にも @motchi0214 さんや @ixkaito さん @Toro_Unit など僕よりも詳しい人がいる状況でした。けれども、僕がGutenbergネタを話したいと言ったら快諾してくれましてみんさんに感謝です。
そして、いざ当日が近づくと、予想外というか予想通りというか、受託の案件などで追われて3日前くらいまではほとんど登壇の準備に手がつけられませんでした。
それでも話すネタの内容が既に経験済みの事ならばスライドにおこすだけですが、今回は自分も技術的にやった事のない部分のため、まずやってみる事が必要で、公式のハンドブックやブログなどいろいろ調べて、実際に試してみて、やってみた事の中で、伝わりやすいように不要な部分を削ったりサンプルコードをブラッシュアップしたりで、とても勉強になりました。
それでも前日まで実用的なサンプルが作れず困っていたら、 @motchi0214 さん & @Toro_Unit さんが土壇場でとても実践的なサンプルコードを教えてくれて、それをいろいろ触る事によって、
- Gutenbergのブロック開発がどういうものか?
- 今後ウェブ制作者としてどんな対応が必要なのか?
- Gutenbergのブロック開発をするのは主にテーマやプラグイン作者だけかと思っていたら、カスタムフィールドをつくるようにライトな開発者でも当たり前に必要になってくる
- ReactやJSなどもっと勉強しないといけない
- Gutenbergを自分のプロダクトやビジネスにどう繋げていくか
など、スライドでは紹介出来ていない知見・感覚が非常に多くあり本当に心から勉強になりました。
「100回の参加より1回の登壇」とはよく言われますが、今回で言えば話すネタがなかっ状態から、今後最重要と言っても過言ではない新エディタの分野において、一般の参加者が得られる知識よりも何倍ものノウハウがを得られたと感じます。
当日の発表資料はこちら
朝まで語った懇親会
セッション終了後は現地での懇親会、二次会、三次会、四次会と、結局朝方までいろいろお話してきました。
今回自分が改めて体感した登壇の重要性もそうですし、他のセッションも全てがとても有意義で、すごくモチベーションを補充出来たというか、体内の血液の温度が上がったと感じるような濃い時間を過ごす事が出来て嬉しく思います。
今回の事も踏まえて、2018年はセッション登壇、イベント主催、Gutenberg関連プラグインなどいろいろ攻めていきます。
主催のWordBenchNaganoのモデレーターの@Toro_Unitさんはじめ、登壇者のみなさん、参加者のみなさん、本当にありがとうございました!
この記事を書いた人
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名古屋のウェブ制作会社数社に10年程度務めた後、株式会社ベクトル設立。
企画・運営・コンサルティング〜WordPressを中心としたシステム開発まで幅広く携わる。
[ 著書 ]
・いちばんやさしいWordPressの教本(共著)
・現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド(共著)
[ 最近のWordPressコミュニティでの活動 ]
WordCamp Tokoy 2023 セッションスピーカー
WordCamp Asia 2023 セッションスピーカー(LT)
WordCamp Niigata 2019 セッションスピーカー
WordCamp Haneda 2019 セッションスピーカー
WordCamp Osaka 2018 セッションスピーカー
WordCamp Kyoto 2017 セッションスピーカー
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